第1章:考えるテーマをえらぶ[+逃げ活]

■活動のポイント

まちのことは、学校の先生だけではなく、家の人や地域の人も たくさん知っています。学校の先生の授業を聞きながら、いろい ろな人に1どんな災害が起こりそうか2どんな防災対策をしてい るか聞いてみましょう。

■道具

・まちが発行している防災マップ

・昔の新聞など災害時のことがわかる資料

■+逃げ活

・+災害とは何か考える(10分)

津波や土砂災害という言葉をよく聞く と思いますが、どういうことを表してい るのか考えてみよう。

・+専門家の話を聞く(授業1コマ)

まちの専門の職員や専門家の人の話 を聞いて、まちではどんな災害が起こ りそうか聞いてみよう。

・+予想してみよう(30分)

この地域でどのような自然災害が起 きるか、過去の災害や最近日本で起き ている災害から予想してみよう。もし、 災害が起きたら、まちはどのようにな るか考えてみよう。

・+動画をみる(授業1コマ)

過去の災害時の映像などを見て、何 が生死を分けていたのか考えてみよ う。

第1章:考えるテーマをえらぶ[やってみよう]

■やってみよう

・自分の地域で起こりそうな災害を考え、1つえらぼう。

①津波災害

大地震で起こる津波の場合を考えます。高い場所に何分で行くことができるかを考えます。

②土砂災害

大雨や地震で起こる土砂災害の場合を考えます。危険を感じて避難場所に行くまでの時間を考えます。

※土砂災害は、土石流、地すべり、がけ崩れ(急傾斜地崩壊)のことを指します。詳しくはこちら↓

③複合災害

大雨で地盤がゆるんでいるところに大地震で起こる津波の場合を考えます。

高く、より安全そうな場所に逃げることを考えます。

第2章:危険なはん囲をかこむ[やってみよう]

■やってみよう

1:防災マップ(ハザードマップ)などをみて、マジックで危険なはん囲を囲もう。

※かこみ方

危険なはん囲で書き写すものは、1 で決めたテーマに 関連するものを書き写そう。

2:書き写したはん囲を見て、どこに逃げればよいか考え てみよう。

話すポイント!

・危険なはん囲になっているところの特ちょう

例:山の近くに囲まれている場所、海に近い、

 

第2章:危険なはん囲をかこむ[+逃げ活]

■活動のポイント

津波を考える場合、だんかい的に避難する ことが言われています。 まずは、一時避難場所(とりあえず避難でき る場所)に集まります。そこからさらに高い ところに逃げます。

■道具

・まちが発行している防災マップ等の資料

・ふせん

・えんぴつ

・マジックかマーカー(うら写りしない)

■+逃げ活

・+自分の行動はん囲(10分)

学校、遊び、習い事、お買い物など、 よく利用するはん囲を考えて、えんぴ つなどで囲ってみよう。

・+地名から考える(授業1コマ)

地域の名前には、昔の人が特別な 意味をこめてつけたものがあります。 自分のまちの地名について考えてみ よう。

・避難場所を考えなおす(15分)

はん囲を書くと、危険な場所に避難 場所があることが…!話し合いをし て、はたして使えるかどうか決めよ う。使えない場合 ⇢地図の青シールに×

・+過去の避難から学ぶ(30分)

1で聞いたように、家や地域の人 にインタビューし、地域の危なそう なことと、それが起こりそうな場所 を調べ、地図に書き込もう。 ■例【昔】: ここのしゃ面が崩れたぞ

第3章:避難場所を決める[やってみよう]

■やってみよう

クイズ:「避難場所」と「避難所」の違いを考えよう。

答え:避難場所とは緊急避難場所のことで、災害の時に身の安全 のために避難する場所。避難所とは災害で住む場所を失った人の 一時的な生活場所になりうる場所。

①「今の自分だったらここに逃げると思う。」という場所に◯をし、横に小さく自分の名前を書こう。

②避難場所を【えらび方】の中からえらび、その場所に 青シールをはろう。

■えらび方

  • A. まちで決められている場所にする
  • B. 危険な範囲でない、自分たちが安全と思う場所にする
  • C.A と B の中から、良さそうな場所を選ぶ

■話すポイント!

・津波や土砂災害のおそれがないか

・学校が危険な範囲にある場合は避難場所としてどうか

第3章:避難場所を決める[+逃げ活]

■活動のポイント

この逃げ地図づくり活動では、避難場所が重要な要素になりま す。しっかりとみんなで話し合う中で決めましょう。

■道具

・まちが発行している防災マップ等の資料

・ふせん

・えんぴつ

・青シール

■+逃げ活

・+地図を見てみよう(10分)

学校をみつけ、好きな印をつけよう

自分の家を見つけて、自分の家の上に えんぴつで名前を書こう。

・+避難所には何が必要?(授業1コマ)

少しの間、避難所で生活しなければ ならない。そこで何を避難所に用意し ておくべきか考えよう。まちの資料な どを見て、どのようなものが置いてあ るか確認してみよう。

・+比べてみよう(5分)

自分で逃げられると決めた場所と、 まちで決められた場所とを比べよう。 比べた後で、どのような場所が逃げる 場所によい場所か、考えてみよう。

。+避難所運営ゲーム(授業1コマ)

HUG ※等を利用し避難所での生活 を考えてみよう。

※避難所 HUG とは…H(hinanzyo 避難所)、U(unei 運営)、G(game ゲーム)の頭文字を取ったもので、 英語で「抱きしめる」という意味があり、やさしく避難所に迎えることができるように練習するゲーム。

第4章:危険な場所にしるし[やってみよう]

■やってみよう

①危険そうな避難場所に☓を書き、理由も書こう。

②危険そうな場所に☓を書き、道が通れなくなりそうな場合は、道の上に☓を書こう。

■えらび方…地震や大雨の時に危険そうなところ

  • A.古い壊れそうな家やかべがあるところ
  • B.壊れそうな橋
  • C.崩れてきそうな斜面 など…

■話すポイント

第1章で選んだ災害ごとに危険があります。ここに書かれていること以外にもどうんなことがあるのか考えてみましょう。

第4章:危険な場所にしるし[+逃げ活]

■活動のポイント

まちが決めている避難所の中でも、危険そうな場所にあること があります。みんなで話し合いながら、そこに逃げることにする かどうか決めましょう。

■道具

・まちが発行している防災マップ等の資料

・ふせん

・マジックかマーカー(裏写りしない)

■+逃げ活

・+外にある危険(10分)

どのような場所や物が具体的に危ない のか考えてみましょう。例えば、急なしゃ 面、高いブロックべいやこわれそうな家 など、危険を探してみよう。

・+危険な場所を考える(授業1コマ)

身近な危険や身の守り方を考えてみ ましょう。どんなことがあるか、地域 の方に聞いたり、インターネットなど で調べてみましょう。過去、がけ崩れ、 増水等で、補修工事をした場所などを 役所の担当に聞いてみよう。

・+危険から身を守る(25分)

話し合いで出た危険なことから具体 的にどのように身を守れるか考えてみ よう。

・フィールドワーク(授業4コマ)

自分の目で現地を確かめたり、 地域の人に話を聞きながら、より 多くのことを地図に書き込んでい こう。

第5章:道にいろをぬる[やってみよう]

1:道に色をぬり、避難所までの時間がわかるようにしよう。

地図に色をぬることで、「1番近い避難所まで、何分で逃げられるかがわかる」地図になります。

・色について

1色の長さ=ヒモの長さ

「ヒモ」を使って、色をぬります。「ヒモの長さ」は「、1色の長さ」と同じです。

※この速さは、お年寄りが傾斜度 10 度の坂道を歩くときの速さを考えたとき のものです。速さが【43m/ 分】と、とても遅いようにみえますが、誰もが 逃げることができる速さです。

※色ぬり練習シート(例)で 練習してみよう。

色ぬり練習シート

避難場所から道に色をぬる。避難場所に向かって、逃げてくる方向に色をぬる。

1. 緑の色えんぴつとヒモを持つ。

2. 避難場所から逆に逃げてくる 方向の道にヒモをあわせる。

3. ヒモの長さの分、道に色をぬる。

※道がいくつかにわかれている場合、 すべての道にヒモをあて色をぬる。

4. すべての避難場所から、同じよう に色をぬる

5. すべての避難場所から緑でぬりお わったら、次の色にいく。これを繰 り返す。

※必ず全員が同じ色の色えんぴつを持ちながら、同時にやること。

6. 全部の色がぬりおわったら、どの 方向に逃げたほうが、避難場所に近 いか矢印を書く。

■活動のルール

・道の上に×があるところは通れない。その先は色をぬってはいけないよ。

・班のみんなで話し合い、いっしょに作業をしよう。

■道具

・大きな地図

・ヒモ(革ひもが使いやすい)

・色えんぴつ

第6章:ふり返りをする[やってみよう]

■やってみよう

①できた地図をみながら、活動のふり返りをしよう。

班で1枚、まとめシートを班ごとに記入しよう。

まとめシート

■ポイント!

ふり返ることがわからない場合は、自分が逃げられそうかどうか、今逃げるとしたらどこに逃げるかを考えてみよう。